カナダの教科書事情
カナダでも日本でも行われる最初の授業でのイベントと言えば、教科書の配布!
ですが、実はカナダの教科書は日本とは少し違います。
というのも教科書が新品ではないのです!
カナダの教科書はたいてい在籍学校の先輩方が使ってきたお古です。
運よく教科書を買い替えるタイミングに当たれば新品がもらえますが、かなり稀でしょう。
英語の授業で使う本ももちろんお古でした。
日本では新品の教科書が配られるのが普通ですが、お古の教科書を使う事にはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
メリット
1. 教科書購入費用を抑えられる
もちろん認定教科書は税金によって支給されますが、その税金も無限にあるわけではありません。
特に、カナダの教科書は1冊100ドル以上するものもあります。
教科書を毎年購入する費用を、他の学校設備例えばプロジェクターを買うことに充てる方が生徒のためになると思う人はたくさんいるでしょう。
こちらはカナダの学校設備について書いた記事です。
2. 先輩から受け継ぐ教科書
これはあまり大きな理由にはならないかもしれません。
しかし、代々何人もの生徒が使ってきた教科書を眺めるのは意外に面白いです。
まず裏表紙には今までに使ってきた生徒の名前とその生徒が使用した年が書いてありました。
ちなみに今僕が使っている理科の教科書の中で一番古い年は2008年!
10年以上も使われていると考えると感慨深いです。
デメリット
1. 教科書に書き込めない
これが最も大きな理由でしょう。
自分が使った後も他の人が使うという事は、その教科書を綺麗に使わなくてはいけません。
付箋を貼ることは認められていますが、それ以外の教科書への書き込みは一切認められていません。
もちろん鉛筆での書き込みも厳禁です。
2. 最新版ではない
上述したように、カナダの教科書はとても値段が高いです。
教科書は先生が購入し生徒に配布しますが、毎年新しいものを購入するわけではないので、生徒が最新版の教科書を使用できることはほとんどありません。
さらに先生が新しい教科書を購入するのも、それ自体が稀なので、手続きが大変だそうです。
特に理科の教科書などは、毎年最新情報が変わるので、最新版を使えないというのは大きなデメリットでしょう。
3. 汚い…?
10年間以上使われてきたお古なら、教科書が汚いのは当然の事でしょう。
それを気にしない人なら何の問題もありませんが、人が使ったものを使うことに抵抗がある人も当然いるでしょう。
僕自身も最初は教科書が新品ではないことに驚きましたが、今はもう慣れてしまいました。
まとめ
そもそもカナダでは教科書は補助教材程度なので、使わないことも多いです。
しかしそれに関しては、日本でも授業や学校によっては同じようなものかもしれません。
例えば僕の中学校では一度も数学の認定教科書をつかったことがありませんでした。
そう考えると、ただ義務的に新しい教科書を配布するのは無駄なようにも思えます。
それぞれにメリットとデメリットがありますが、カナダに来るまでは教科書を使いまわすなどという考えは全く持っていませんでした。
留学生活が日々自分の視野を広げてくれているようなきがします。