高校生の高校生による高校生のための「カナダ留学日記!」

高校生の高校生による高校生のための「カナダ留学日記!」

カナダの高校に留学しています。高校生ならではの視線から見た日本とカナダの違いを発信していきます。

カナダの選挙 日本との違いは?

先日、カナダで国政選挙がありました。

結果としてはトルドーさんが首相を続投することになりましたが、トルドーさん率いる自由党過半数に届きませんでした。

 

そんな国政選挙ですが、日本の選挙とは違う点がたくさんあったので、それらを皆さんと共有したいと思います。

 

 

 

 

選挙は月曜日!

日本での選挙は普通、日曜日に行われると思います。

しかし、カナダは月曜日

 

平日に投票に行く時間があるのか気になるところですが、聞いてみたところ選挙の日は30分ほど遅く出勤したり、早く退社したりすることができるそうです。

 

 

vote

 

羨ましい!

 

ちなみに、香港から来た人に聞いてみたところ、香港での選挙は日本と同じように日曜日に行われるそうです。

 

 

投票終了時間が違う!

日本では標準時は1つで、特別なことが起こらない限り投票終了時間も全国で同じだと思います。

 

しかしカナダは国土が広く、最大で4時間半の時差が国内であります。

したがって、投票終了時間も州によって違うのです。

 

time zone

 

今回の選挙ではタイムゾーンによって、現地時間で9時半から21時半まで行うところや7時から19時まで行うところなど様々でした。

つまり一斉に投票が終了するわけではないのです。

 

 

日本では選挙終了は20時、一斉に当選確実などの速報が出ますが、

カナダは結果が出るまでにも長い時間がかかります。

 

実際、テレビの選挙特番は7時間半!!

 

 

 

選挙活動の違い

 

選挙カーはない

日本ではかなりの嫌われ者の選挙カーですが、カナダにはありません。

 

noisy image

 

 

そもそも日本で選挙カーが主流なのは、戸別訪問などの選挙活動が禁止されているので、他に主な選挙活動方法がないという理由があるようです。

 

 

その点、カナダでは戸別訪問や電話での選挙活動など他の方法がある上、

投票用紙には候補者の名前と政党名が既に書いてあり、チェックをつけて投票する形式。

 

どちらかと言うと、候補者よりも政党を選んでいるイメージなのでしょう。

『名前を知ってもらう』という選挙活動の価値が小さいのだと思います。

 

 

演説をするときのバックには…

日本と同じように、選挙期間中は党首の演説をする姿がテレビで多く流れます。

 

おそらく支持者の集会などで演説をすることが多いと思うのですが、演説の映像を見ると後ろに必ず支持者が映っています。

イメージ戦略のためと思われますが、特に子供や赤ちゃんを抱えた親などが映っていることが多いです。

 

日本での演説の背景に他の人が映っていることは少ないので、最初見た時は少しびっくりしました。

 

 

党首によるテレビ討論

選挙活動の目玉ともいえるテレビ討論会。

 

実は英語で行うテレビ討論とフランス語で行うテレビ討論の2種類が同時期に行われます。

もちろん英語とフランス語のどちらも公用語である以上、当然だと言われれば当然だとは思います。

 

しかし、フランス語で討論をする訳ですから、もちろん党首たちは全員フランス語がペラペラでなくてはいけません。

改めて2か国語が公用語になっている大変さを痛感したような気がします。

 

 

ちなみに今回のテレビ討論会、実は今回敗北した保守党にとっては失敗だったようです。

 

というのも保守党の党首がトルドーさんの失敗ばかりを並べたて、

自分たちの政党が何をしたいのか述べなかったところに不信感を感じた有権者が多かったのです。

 

pointing finger

 

結果的に、トルドーさんへの攻撃よりも、自分たちの政党の公約について話した新民主党がこの討論会のあと支持を伸ばしました。

 

 

お年寄りが置いてきぼりにされていると感じる

日本ではお年寄りの投票率が高く若者の投票率が低いので、各政党の公約もお年寄りの目線になったものが多いようです。

 

しかし、カナダでは主な争点は環境問題やバンクーバーの地価の上昇。

 

ある日、テレビでお年寄りと選挙についての特集が組まれていました。

「私たちお年寄りのために政治家が何をしてくれるのかが分からない。社会保障などは大きな争点から外れてしまい、私たちは置いてきぼりにされていると感じている。」

 

日本ではお年寄りが選挙の中心というイメージがあったので、興味深かったです。

 

 

 

学校の中の違い 

 

高校で候補者によるディベート

選挙活動の最終週、主な党から一人ずつ候補者が来て、ディベートが催されました。

 

詳しくはこちらの記事でどうぞ 

  

 

日本では、国民性や学校の公正性などの問題から学校で政治的な話をすることは少ないと思います。

若者の投票率の低下が大きな問題となっている今、日本でもこのようなディベートの場を設けてみたらいいのではないでしょうか。

 

 

 

選挙の話を授業でする

特に、社会の授業では選挙の話がよく出ました。

先生から選挙について問いかけるだけではなく、生徒から先生に対して選挙についての意見を聞いていたのが印象的でした。

 

さらに、先述したディベートの後の社会科のクラスではネットで政党との相性診断を行いました。

相性診断は選挙の争点を知ることもできるので便利ですね。

 

 

高校で模擬投票をする

選挙本番の数日前に行われた模擬投票は全員がほぼ強制参加。

というよりも授業を抜け出して投票に行けるので、嬉しそうに模擬投票に行く生徒が多かったです。

 

開票はしていなかったようですが、どのように投票をすればいいのかを知れるいい機会だったと思います。

よく言われていることではありますが、日本は投票において候補者の名前を書く珍しい国です。

多くの国は識字率などの問題もあり、投票は候補者に印をつけるだけです。

 

 

本の学校もこのような姿勢を見習うべきでは?

このような学校の姿勢は、投票率低下が深刻な問題となっている日本が見習うべきものなのではないでしょうか。

小学生や幼稚園生ならまだしも、高校生なら、先生の政治的立場を聞いてもそれに流されることはないでしょう。

逆に、学校で色々な人の意見を聞くことで考えを深められると思います。

ぜひ、日本でもそのような議論がしたいです。